6月15日。
岡田茂吉が鋸山の日本寺で夜昼転換の啓示を受けた日である。
鞍馬・貴船行きは何度か諦めかけたのだが、
その都度「やっぱり行こう」と思い直すことがあって、いよいよ当日を迎えた。
行くなら6月16日ではいけない。15日にこそ行くべきだ。
天狗さんに挨拶しておかねばならぬ、と思いついたのが最初だが、
元をたどると「日々是精進神職日誌」blogを書いていたときに
どういうわけか貴船神社の神職さんがしばらく出入りして下さっていたことがあって
一度訪れねばと思っていた。動機はこの2点である。
さて。
朝、HNDからJL221でKIXへ向かう。
KIXから三条京阪まではリムジンバス。
京阪電車で出町柳。
駅のロッテリアで甘いものを摂りながら塾通信の配信作業。
コインロッカーにPCを置いて出発。
叡山電車で終点の鞍馬まで30分。仁王門通過が正午。
比較的整備はされているが、ひたすら山道を登っていく。
由岐神社、本殿金堂、背くらべ石。
途中、源義経が飲んだとされる湧水を口に含みながら
汗だくになって少々下ると、魔王殿に到着。
「暗い魔の山=鞍馬山」
という説もあるが、自分としてはそんなに暗さは感じなかった。
そういったことは大分昇華しているように感じられた。
むしろ今は、お行をするための山だと思う。
ただし、午後2時までに下山はすべきだ。
女性一人は厳禁だと思うし、
間違えた観念で入山すれば怪我をしたり、足をすくわれることになる。
その点は容赦のない山のように思う。
約2時間で西口にたどり着く。
ちょうど西口の手前に、野生の鹿が見えたのは驚きだった。
目の前には貴船川。
川床の店が並ぶ道を少し上流にのぼると貴船さんの本殿があった。
貴船さんは「黄船」であるが「気生根」の方がピンとくる。
「貴船」であることによって「気生根」の実体が隠れているような気もする。
後世の人為的なものが多いことは気になった。
貴船の神はいずれそれらを流し去ってしまうような気がする。
ここが観光地である必要もない。
奥宮のすぐ近くまで道路がつながり、駐車場までも用意されているのには閉口した。
物見遊山の観光客を呼ぶべき場所ではなく、
ここはもっとひっそりさせておくべきだ。
貴船川沿いの川床の料理屋も延々と立ち並んでいる。
水の害が怖いな、という気がする。
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鞍馬と貴船は表裏一体で、必ずセットで参詣すべきと思う。
そして、鞍馬から貴船へ、という順序が大切だ。
決して貴船から鞍馬、という順であってはならない。
鞍馬に西口から入ることもすべきでない。
貴船から貴船口まで、またひたすら歩く。
午後3時前、たどり着いた貴船口から京都バスで宝ヶ池へ。
京都の町中はどこへ行っても外国人ばかりで若干辟易する。
奴らは所構わず、後ろから車が来ようが自撮棒で写真撮影している。
「3年連続金賞のから揚げ」の看板の前でも記念撮影。意味分かりまへん。
翌日、早々に京都を脱出。
京阪電車で淀屋橋、御堂筋線で千里中央へ。
京阪の一般特急8000系はすこぶる快適。次回から大阪・京都間は京阪を使おう。
せんちゅうパルで昼。
千里中央からは大阪モノレールでITM。
J-AIRのエンブラエル170で、西の空に消えていく。