谷町線の四天王寺前夕陽丘駅から谷町筋を北上。
この谷六から天王寺にかけてはお寺銀座でとにかく寺院が密集している。
しかも一つひとつ、それぞれの寺院が立派で美しく、風格がある。
この味は関東では出せない。
歴史の国、関西ならではの情景である。
きめ細かく手入れされた庭を横目に、
どこからこの資金が生まれているのだろうか、と不思議に思う。
さて、谷九に向かうにつれて
ラブホが増えてきた。
そう、谷九は寺院密集地であると共に、ラブホ密集地でもある。
つまり、
寺の隣はラブホ、ラブホの隣は寺、寺の隣はラブホ・・・
と交互に寺とラブホが並んでいるような、よく分からないエリアなのである。
これが池袋だったら単に「猥雑だ」と感じるのだろう。
しかし、ここは歴史の国、大阪。
寺は寺、ラブホはラブホなのである。
そんな中、ホテルコスモの角を曲がった先に現れた、生玉(いくたま)さん。
生国魂神社(いくくにたまじんじゃ)である。
神代(かみよ)の時代の創建とされており、歴史が古すぎて途方に暮れてしまう。
当塾も生玉さんの氏子区域で、
夏祭には本町通にも幟(のぼり)が立つ。
今日が移転後初めての参拝で、自宅用の神宮大麻を求める。
鳥居で一礼し、
再びラブホとラブホの間を抜けないと、谷町九丁目駅へ出られない。
一応、東京で生まれ育った人間としては
全くもって街の構造が理解できない、大阪の旅が続く。